Touchpanel抵抗膜方式(RT)

抵抗膜方式(RT)

Resistive Touch

スマートフォンやタブレット製品でタッチパネルが普及する前、
最も使用されていたタッチパネル方式です。
ペン、指、クレジットカードなど、どのようなものでもタッチすれば反応する高い汎用性を持ちます。
電磁ノイズに対して高い安定性を持ち、コスト面でも他の方式に比べて優れており、導入しやすい方式です。
短所としては画面の透過率が低い、タッチ面がフィルム素材の場合は他の方式に比べて耐久性が劣ります。

特徴

  • 手袋やペン等スタイラス制限無し
    ペン、指、クレジットカードなど、どのようなものでもタッチすれば反応する。
  • 信頼性の高いタッチ操作
    指圧による点入力なので、正確なタッチ入力が可能です。また、タッチ精度が高い、手書きがスムーズにできます。
  • 低コストで導入がしやすい
    1,000万回(4線式)/3,500万回(5線式)の打鍵寿命を保証。
  • 対応可能サイズ:3.8~21.5型

動作原理

抵抗膜方式は、透明な電極格子である透明導電膜(ITO:Indium Tin Oxide)が設けられた素材(主にフィルムやガラス)を透明導電膜間が向かい合う方向に貼り合わせ、指あるいはペンで押した時、透明導電膜同士が接触し、ガラス面、フィルム面それぞれの透明電極の抵抗による分圧比を測定することで、タッチ位置を検出します。
この上下導電膜間には、ドットスペーサーと呼ばれる絶縁体があり、タッチしていない状態では、微小なスペーサーにより2枚の電極は接触していないため、電流は流れません。
市場で多く使用されているものは、ガラス基板、ドットスペーサ、フィルムから構成されます。
上部が薄いガラスで構成されているものもあります。

4線式と5線式

使用する電極の本数や配置の違いにより、性能が変わります。

X0-X1間に電圧をかけます。指やスタイラスのタッチにより、カバーシート上の導電膜がガラス上の導電膜と接触することで接触点のX座標電圧をSで検知、その後Y0-Y1間に電圧かけ、Y座標をSで検知、タッチ位置を算出します。XY方向の電圧はガラス側で検出するため、カバーシートの傷は位置検出に影響はありません。

一般的に使用されているものは4線式。
5線式は耐久性と信頼性が向上しています。

仕様

項目
内容
検出原理
4線式抵抗膜方式
タッチ部表面処理
フィルム
入力スタイラス
制限なし
光線透過率
80%以上
タッチ部表面硬度
モース2H
動作荷重
0.05N~0.8N
動作寿命
1千万回以上
最大電圧
6VDC
最大電流
100mA(LR/UD) 0.5mA(X-Y)
端子間抵抗
1KΩ以下
リニアリティ
2%以下
使用温度範囲
-20℃~+70℃
保存温度範囲
-40℃~+80℃
湿度範囲
-20℃~60℃、90%RH以下